2025.01.07
アイディアが湧いてくる。湧いてきたものが良いとは限らないことなのだが、いや、ほとんどがただの思いつきや勘違いだったりする。
ひどい霧の朝。水の細かな線が胸に垂らした携行ライトを通して見えている。山の頂上で雨雲の中に身が置かれたような気がする。けれど、星が一つ見えている。しだいに、歩いていると、東の空にも星が一つ浮かんでいる。やがて、霧は煙のような靄に変わってしまっていた。ぼんやりとした街灯の光が、電信柱の影に入ると冬の日の出のような様相を呈する。全体の光が弱いせいだろうか、真っ暗闇の中では、その光が十分にありがたい。カメラを向けたくなるが、撮っても仕方がないと思う。この記憶はすぐに消えるだろうし、映像として残っていても、それがなんなんだ、となる。
午前、工房に入り、竹林さんの版画に添える言葉の文選。文選しながら、推敲をする。読みながら頭の中で推敲することと、頭と手を動かし文選しながら推敲することでは何かが違ってくる。
文選は、文を見る→文を読む→文を記憶する→文字の位置を頭の中から取り出す→ここでなにか違和感があったら文を読み直す→活字を取る、となる。違和感があった場合、どうして違和感があるのか考えて、ぴったりくる、もしくは少しでもそれよりよい違う表現があれば言葉を変える。推敲はダメになる推敲もあるので、最後まで慎重に見定める。
そんな感じ。
それから、姉宅にゆく母を見送る。その後、マルのシャンプーとトリミングの日だったので、マルを動物クリニックに車で連れてゆき、置いてくる。いつものことだけれど、別れ際に追いかけて来ようと必死になっているマル。
午後、新年のお札(ふだ)のお布施、それに節分の願い事と志納金をお寺に持ってゆく。それからマックで昼食を買い求める。昼食後、工房に入り、竹林さんの「生マレ変ワルナラ」の銅版画に添える言葉の植字と組版。久しぶりの作業なので、前の組版を忘れている。文字は五号。行間が8ポだったのか、全角だったのか忘れている。工房に飾っっている前の作品を取り外し、検討する。行間は8ポだと思おう。30行は必要なので、8ポの木インテルを探して用意する。それから、試し刷り、一昨日のインクでコピー用紙の裏紙に印刷。誤植を直し、また推敲で言葉を修正する。そんなことをしていたら、動物クリニックからシャンプーが終わったと知らせが来る。マルを車で迎えに行く。
一旦、車で家に戻り、夕のマルとの散歩。重くのしかかることがあり、気が重い散歩。その間をいつものようにうろこらするマル。
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