日記

2026.09.07

 一つのことが気になりだすと、頭からそのことが離れない。気がつくと、これまでずっと気にしていたことを気にしなくなっている。これまでのことは、何も解決したわけでもないのに、どうでも良くなっている。過去の過ぎ去ったこと、終わったこととして済ますこともできそうな勢いだ。しかし、いまわたしの頭の中で膨れ上がっている喫緊のことが天地にも大きいのでそれどころではない。休むことなく、それが繰り返されている。稀に、二つのことが頭から離れないことがある。そう言う時は、一度に二つのことを悩むのではなく、一つのことに疲れ果てると、ややあって、違うもう一つのことが頭を支配し始める。そんなわけで、今日は朝から疲れ果てている。

 大雨。午前、図版の印刷。住宅地図や新聞記事、消印を印刷。用紙をよく見ると天に微かにインクが付着している。チェースか組版にインクが付着したまま印刷をしたようだ。目立つわけではないが、まっさらな世界が台無しになる可能性がある。次の版では気をつけようと思う。午前の最後に出典目次の印刷。午後、「標」と初版本の『障子のある家』の奥付の版組み。基本縦に揃えるだけなのだが、何箇所か数値を計算して綺麗に仕上げなければいけない場所がある。一つは、奥付けの表題と副題が並ぶ下に8ポイントの発行部数と「非賣」という文字が縦に並ぶ。表題が三号、副題が七号。よく考えると単純で、三号の下にそのまま8ポイントを2枚重ねれば綺麗に入る。もう一つが、奥付けの8ポイントの発行日と印刷日が行間を持って横に並ぶ下に五号の著者名が入る。著者名のところを五号2枚の21ポイントとして、8ポイントが2文字並び16ポイント、それに5ポイントの金属インテルを挟めば数値上は解決する。五号の著者名を21ポイントの真ん中に入れるには、脇を何号の込物で固めれば良い。そう考えると案外楽な組版だと思う。ただし、5ポイントの幅をどうやって埋めるのかは、力技以外にもっとすんなりとした方法があるような気がする。校正ゲラを出して校正者に送る。

 夕、4キロ走る。走り終え、風呂に入る。校正者からのOKが届いているので、そのまま風呂上がりに本刷りを終える。残りは、あとがき、あとがきの図版、下駄、そして奥付。

 母が定期移動。姉宅にゆく。

 斉藤梢さんより詩集『空と風』(七月胴)拝受。