日記

2026.09.08

 生まれて初めて、自由な時間の只中にいるような気がしている。生まれてばかりは、生存のために必死だっただろうに。物心ついてからは、学校に縛られた。卒業してからは仕事に邁進した。どれも中途半端だったが、気分はほぼ全ての時間、誰かのために使っていた。マルがいなくなり、束の間だけれど、母がいなくなり、誰かのために使う時間がほとんどなくなった。かといって、生活は何も変わらない。ただ、時間に追われることがなくなったことは確かだ。何かをしたならば、その分、何かで補う。補う時間がたくさんわたしの懐に溜まっている。朝の散歩。青空が見える。見える空は、もうすっかり秋だ。

 工房に入り、昨日作った「標」たちの組版を余計な部分を取り除きくくり糸で結び、保管する。それから取り外した五号全角幅の木インテルをその数だけ新たに罫切りを使い、作る。それから図版の印刷。今日は下駄から始める。それを終え、少し休憩。ネコポスで注文していた図版が届いたので、柳瀬の漫画と亀という文字を印刷。午後、9ポイント明朝のあとがきを組版し、ゲラ出し。校正者に送信。これで今日の仕事は終わり。やっと明日、うまくいけば印刷が終わる。

 夕、寝ていた。