2025.09.06

左肩がずっしりと黒く固まって、起きようとする意思を働かせ、力を入れようとすると痛む。その痛みが右肩、右の首の付け根、腰、背中の筋肉、頭のてっぺんに伝わる。しばらく天井を見て過ごす。昨日、何をしたのだろうか、。わずか百文字の文選をしただけではないか。その他に肩に負荷をかけることを、何かしたのだろうか。わからない。重い肩を引きずり起きる。そして、いつもの動きを繰り返す。まったくそうはならない。ひんやりと寒い朝。シャツ一枚では歩けない。マルはいつもより元気な様子に見受けられる。気のせいだろう。夏草が生い茂る児童公園をぐるっと回る。
朝から張り切って詩誌の印刷。昨日、すだれにないと判断して勝つ時点に注文した「鮮」という活字が実は出張の最後の方にあった。10年近く、この見出し表と睨めっこしているのに、気づかなかった。あまり拾わない字にしても、不思議。とにかく、活字が揃っているので印刷を進めることができる。最初に用紙の切り出し。母屋で全紙判を三等分に切り、それを工房に持ってきて、断裁機で所定の大きさに切り出す。ここで、『障子のある家』の表紙に使った黄緑色の用紙も同じサイズなので1枚だけ一緒に切り出す(紙の目が逆だったが・・)。「こいし 。。」の最後の頁と「断片の集合体」、それに「断片の集合体 集合体」の3頁を印刷する。もっと印刷できたのだが、印刷してすぐに裏面に印刷することになり、乾かないうちに印刷をしてしまい裏移りするのが嫌なので、これで終える。午後、今度はタイポグラフィカルな試作。適当に木活字の「n」と「a」(ただし音の記号あり)を取り出して、並べて用紙に印刷をしてみる。それを例によって、薄くダブらせて印刷をして、また縦を横にして印刷をして、全体の感覚を見る。そこに、最初に買ったプリンターについてきた小さな活字のアルファベッドを集合で組版して印刷を加える。この活字は4.5ポイントくらいの大きさだろうか。なんとなく、木活字の文字の存在と小さなアルファベッドの集合体の活字のバランスが面白く見えた。それから、夢中で印刷を繰り返す。テキンのレバーを千回以上は動かしたと思う。立ち仕事の疲れと、腕の疲れが頂点に達したので、辞める。
夕、マルと散歩。凝った体に歩くことはとても気持ちが良い。夕暮れ間際の涼しい風が吹き、陽の光に相応した影が伸び始める。遠くの山並みに落ちてゆく太陽の光が映写機が照らすスクリーンのように滲んでゆく。
暗くなった玄関の階段に座り、くれようとしている東の空を見ながら、電話で話す。