日記

2026.04.22

 ある一点のことばかり考えている。夢中で何か作業をしている時も、ふと気づくとそのことばかり考えている。それは終わってしまったことなのに、あたかもこれから起こることのように考えている。「あたかもこれから起こること」は、起こるはずもないことなのに、あたかもこれから起こる、起こってしまうことのようにわたしは考えている。例えば、自由というものはいくら願っても存在しない、現れない、ということに近い。東から登る太陽の光がわたしの水平方向の向こうから射してくる。目に最短距離で近づいてくる。視線の周りに閃光が走る。これが今日の始まりか。

 朝から工房に入り、数日前から作っていた繭けばペーパーでの印刷物の製作を開始する。最初にテキンに青のインクを乗せ、それに白のインクを少し追加する。テキンのインク盤を回転させ、インクをこねる。それから栞用のかいこ君の凸版を装着し、一度、コピー用紙に印刷をして、位置を確認し、凸版の枠が印刷されないように、絵の周りの沿って切り抜きを行い、テキンのストッパーに型紙を装着する(何を書いているのかわからないだろうにと思いながら、よい説明ができない)。それから、凸版の枠が印刷されないことを確認し、昨日き切り出していた繭けばペーペーの栞サイズの用紙に印刷を行う。あまり強く印圧をかけると繭けばペーパーは沈み、浮かびと波打つので、印圧を弱くしたが、それでは印影が綺麗に出てこない。最初の一枚は少し失敗。次に印圧を強めに印刷をする。数枚はうまくいくがコピー用紙で作ったノイズ対策の型枠では次第にインクが用紙を通り抜け、繭けばペーパーに付着してしまうことに気づく。それでもっと強いタイプ紙に変える。なんとか全部で12枚の印刷を終える。それから紙の栞用の用紙に印刷を30枚程度行う。次に、同じ組版を使って、艶のある封筒にかいこ君ストーリーを印刷をする。それが終わり、今度は栞もう一周り大きいかいこ君の絵一つ一つが分かれている6個の凸版をメタルベースに貼り付け、組版に3個ずつ装着する。これで缶バッヂ(本当はプラスチックのバッヂとマグネット)を作る。最近どうも持続力がなく、物事にすぐ飽きる。気持ちが途切れそうになるが、ここから先は根気で乗り越える。午後、繭けばペーパーの余り紙が、もったいないのでかいこ君を印刷し、かいこ君の姿の形を切り出し、繭けばワッペンをつくる。もう、ここは遊びの域に達している。彼らを見ていると楽しい。そして、最後に切っていない繭けばペーパーのシートで物販物でないものの製作。ハガキ大に切り出し、「悲しい」尾形亀之助カードを印刷しようと思ったが、その繭けばペーペーを見ていたら、急に北園克衛の図形説を印刷したくないり、組版を仕舞っていたゲラ箱を開け、適当な大きさの「整型手術」の組版を取り出し、繭けばペーパーに印刷を行う。最後に残った繭けばペーペーのシートで先日のワークショップで参加者の方々が作った栞の組版を印刷し、切り出す。これで終わり。疲れた。

 夕、マルと散歩。児童公園を一周。ヨタヨタだけれどマルは元気。猫に遭遇し、飛びかかろうとしていた。まだ闘争心は健在。