7月31日から仙台市八幡の本屋 曲線 で開催されている絵の展示 “花” のために栞をつくりました。

依頼は、文庫本にも使えるサイズ。表に花の絵、裏に「市村柚芽」「曲線」「2025」の文字がかわいい記号とランダムに配置されている。インクや紙は、曲線にあうような佇まい。というものでした。
そして、用紙の具体的なイメージについて、トレッシングペーパーのような透明で柔らかい紙も面白そうだなと思ってきました。と、印刷でできるかわからないのですが、というただし書きとともに書かれていました。
以前、トレッシングペーパーではないのですが、パラフィン紙のサンプルを製造会社からたくさんの種類送っていただき、印刷を試したことがありました。油分でコーティングされているパラフィン紙への印刷はとても難しかったことが頭の中に浮かんできました。
しばらく考えていたら、世田谷美術館の学芸員の野田さんから送っていただいた『皮膚と空間を旅する』という冊子のことが頭に浮かんできました。その冊子の表紙は毎号とても面白い工夫がされています。その中に半透明な表紙があったことが浮かんできました。

※上記画像は第4号(終刊号)です。竹籤を使って、エンボスを出しています。
そこで野田さんにお願いし、印刷の技法や用紙の種類などをお聞きしました。そしてら、印刷の詳細なデータが書かれたレシピを送っていただきました。
そこで、半透明な表紙がロウ引きされたものであることを知りました。さらに、タイプライターに使うタイプ紙という腰のある紙も知ることができました。タイプ紙は薄いですが切れ味のある紙です。破れにくいですし、ロウ引きしても簡単にシワを作りません。
と、いうことで、タイプ紙に印刷をしてロウ引きして作ることにしました。
ロウ引きした紙は、折ったり、傷をつけると、その部分がシワになり、白く濁ります。とても使用感がある紙になります。

※上記画像は、失敗したものとシワをわざと作ったもの。裏から空押しをしたものなど。使い方で使用感が出ます。
野田さん、ありがとうございました。